向陵Plearning【総合的な探究の時間】
【生徒レポーター記事】「みんなのセミナーin向山」実行委員会スタート!
みんなのセミナーin向山〜実行委員立ち上げの巻〜
レポート 小松澤 飛雲(2年)
◆はじめに
本校HPの「仙台向山高校の学び 新企画 はじめました」という記事をご覧になりましたか?この企画では『東北大学SCC』という団体と仙台向山高校が連携し、「誰でもセンセイ、誰でもセイト」をキャッチコピーに東北大学を舞台に様々なセンセイの、熱い魂のこもった授業を受けました。
※新企画・東北大学SCCインターンシップ第1回の記事はこちら
◆実行委員会立ち上げ秘話
全7回の授業はどれも非常に興味深く、高校の授業だけでは得られない、深い学びを得ることができました。筆者はこの企画に参加していく中で「高校でも同じようなことが出来たら楽しそう」と考えるようになりました。そして、7月に開催された最後の授業終了後、「向山高校でも実施できたら、面白そうですよね」と提案しました。そこでは、出来たら良いね、という希望程度で話は終了しました。ところが、最近になって「実行委員会を立ち上げることになったから、参加してみないか」との提案を受けました。
その後、実行委員会の参加者を募集し、この度、第1回目となる「みんなのセミナーin向山」実行委員会が開催されました。
◆第1回委員会の様子【10月2日開催】
実行委員会は、東北大学SCCの方をお招きして始まりました。最初に、東北大学SCC顧問、東北大学大学院教育学研究科 西塚孝平先生から、「みんなのセミナー」についての簡単な紹介があり、その後に実行委員メンバーの自己紹介をしました。「みんなのセミナー」のテーマは生涯学習、であるため、堅苦しい経歴紹介ではなく、各人の興味関心や最近の嬉しかったことなど、わきゃわきゃとした雰囲気で進行していきました。
今回は初回ということで、そのあとは日程の調整をした後、委員会は終了となりました。短い間でしたが、高校生・大学生間の交流、自分たちがゼロから作る「みんなのセミナーの企画 in 向山」の企画は、とても有意義で楽しいものでした。
◆今後について
この企画はまだまだ始まったばかりです。今後は実行委員会で企画会議を重ね、いずれは保護者や地域の方も参加できる、向山高校の新たな名物イベントにできたらいいと考えています。このレポート記事も、適宜更新していく予定ですので、お楽しみに!
実行委員紹介
この実行委員会には、本校2年生から5人が所属しています。「みんなのセミナー in 向山」の初代実行委員となる皆さんにインタビューをしました。
皆さんには
①名前(よみがな)②部活動③最近印象に残ったこと④実行委員に参加しようと思ったきっかけ⑤意気込み
について答えてもらいました!
①小松澤 飛雲(こまつざわ たくも)
②水泳部
③土井先生のプロポーズの言葉
④この企画を提案した張本人です!
⑤初代としての自覚と責任を持って全力を尽くします!
①中村 洸惺(なかむら こうせい)
②剣道部
③体育祭
④活動内容に深く関心を持ったから
⑤励む
①三上 怜愛(みかみ れな)
②生徒会執行部
③三角チョコパイのいちごみるく味が美味しすぎたこと!
④大勢でなにかひとつの物事を成し遂げるのが面白そうと思ったから
⑤みんなでわっきゃわっきゃ楽しみましょう!よろしくお願いします!
①渡邊 広一朗(わたなべ こういちろう)
②ハンドボール部
③楽天がサヨナラ勝ちをした試合を球場で観戦できたこと
④探究活動が楽しく感じられてきたから
⑤より良い「みんなのセミナー」を行えるように頑張ります!
①橋本 凛(はしもと りん)
②放送部
③大会の抽選でよい番号を引いたこと
④たくさんの経験が得られそうだと思ったから&楽しそうだから
⑤みんなで楽しく真剣に取り組めたらと思います!
放課後勉強会「問いの立て方講座」【生徒レポーター記事】
今回は、仙台向山高校 小松澤 飛雲さん(2年生)のレポートでお届けします!
記事は、小松澤さんが講座のセンセイにインタビューし、まとめてくれました。(今回は連携をしている東北大SCCの皆さんが使っている呼称『センセイ』を使わせてもらいました。)
小松澤さんは、東北大SCCインターンシップでもレポーターを務めています!
〜向陵Plearning 放課後勉強会「問いの立て方講座」〜
実施日 令和7年 7月10日
講師:中村 洸惺さん(2年生)、 渡邉 広一郎さん(2年生)
はじめに
7月10日(金)放課後、多目的室で、2年向陵Plearning委員の中村洸惺さん、渡邉広一郎さんが、放課後勉強会を開催しました。テーマは「問いの立て方」。向陵Plearningの探究活動で大切な、「問い」について、非常に有意義な講義をしてくれましたので、その様子をご紹介します!
先生紹介
今回のセンセイは2年生の中村洸惺さんと渡邉広一郎さん。お二人は、昨年度、宮城野高校で行われた、「探究道場」に参加し、「深い学び」についての理解を深めたそうです。そして、学んだことを様々な人に伝えたいと思い、向陵Plearning委員代表として、今回の講義を企画してくれました。その中で、現在2年生が行っているアカデミック・インターンシップ(本校通称:AI)にも通じ、1年生が行うビブリオバトルにも関連したテーマとして、「問い」の話をしてくれました。
問いってなに?
講義が始まり、最初にセンセイたちは「問いってなに?」という問いを提示しました。一口に「問い」と言っても授業での問題・疑問・質問もあり、意味や用途は様々です。その中でセンセイたちは「単なる質問や問題ではなく自分の知りたいものに対する最短の近道であり最強のツール」であり「自分の思考や行動を導く大きな力」である、と表現しました。問いを考えること、問いに答えることが大切なのではなく、その問いを道具のように利用して、さらなる発展を目指すことこそが大事だとおっしゃっていました。
問いを立ててみよう
「問い」に関する考え方、意識を変化させたところで、実際に「問い」の立て方、そのスキルを学んでいきました。先生たちは【問いを立てるためのスキル】を3項目で紹介してくれました。具体的には
1.情報収集(準備をする段階)
2.言語化(情報の整理を行う)
3.視点操作(多角的視点を持つ)
の3つです。
1.情報収集
この段階では、問いを立てるにあたり、必要な情報を集めていきます。目的の明確化、集めた情報の信頼性の確認+取捨選択をし、「問い」をより正確で具体的なものにしていきます。
2.言語化
情報を集め、選択することができたら、次の段階です。情報を整理していきます。一度見た情報でも、共通点をまとめたり、言葉を言い換えたりすると、理解度が変化したり、深化したりするかもしれないと先生はおっしゃっていました。
3.視点操作
見かけ上は整理された情報でも、そこには先入観や固定概念の影響を受けています。先生は「1つの視点では物事の解決は難しい。多様な視点で見てみることで、新たな考えや問いが生まれて来るかもしれない。」と説明してくれました。
探究道場とは?
二人のセンセイは昨年、宮城野高校で開催された「探究道場」というものに参加しました。「探究道場」とは、中学生に探究の面白さを知ってもらうためのワークショップで、決定したテーマを実験や調査を通じて探究していきます。授業後半では、「授業中バレずに寝るには?」という「問い」で、ミニ探究道場を体験しました。多くの人から様々な意見が出てくるので、自分の考えにはなかった新たな視点からテーマを深く考えることができたと思います。
最後に
授業のまとめとして、センセイたちは改めて「問い」への意識改革を語るとともに、問いを活かすには人の意見を取り入れることも大切だと教えてくれました。また、向山高校の主幹教諭の早坂晴子先生も常々「質問は最大の褒め言葉」とおっしゃっています。「質問=問い」を発することは、相手の話に興味を持ち、真剣に聞いている証拠です。お互いに問いを活用して、今後の探究活動をしていきましょう、と結び、今回の講義は終了となりました。
講義を終えて
向陵生が2年間かけて行う、向陵プラーニングの中で、「問い」というのは切っても切れない要素です。私は「問い⇔答え」であると認識していたため、「問い」という存在が苦手でした。しかし講義を受けたことで、「問い」への見方が大きく変化しました。「問い」を「答えるだけのもの」ではなく「利用して自分を高めるもの」と意識が変わりました。今後は、問いをうまく活用して向陵Pや探究活動に取り組みたいとおもいます。
(レポーター 仙台向山高校2年 小松澤飛雲こまつざわたくも)
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ここからは教員が書いています。小松澤さんは「東北大学SCCインターンシップ」で参加した東北大SCC主催「みんなのセミナー」でもレポーターを務めました!
★小松澤さんが担当した東北大SCCの記事(今回のセンセイ二人もインタビュー動画で登場!)
【二人の取組はまだまだ続く・・・】
夏休み明けの本日、2学年の総合的な探究の時間「向陵Plearning」で、中村さん・渡邉さんは普通科全員の前で「問いの立て方講座」を実践!
「グループブックトーク」「アカデミック・インターンシップ」というグループ探究活動を経た2年生たちが、考察をし、中間発表に向かおうとする今こそ「問い」の大切さを振り返り、考えて欲しい、二人の発するメッセージが体育館に響いていました!
プレゼンレッスン【向陵Plearning】
これからを生きる我々にとって欠かせない「プレゼン力」。何かを説明すること、意見を伝えること、学んだことを発表すること、日常から学問、仕事・・・すべてに関わってきます!
向山高校では毎年1年生全員を対象に「プレゼンレッスン」を実施しています。
講師は、東北学院大学教養教育センター教授 リース・エイドリアン先生。
先生は、オーストラリアのご出身で、これまで高等学校、東北大学、宮城教育大学で講義を担当されてきました。東北大学で博士(教育情報学)の学位を取られ、これまで数百回の学会発表、学会参加を通して「伝わるプレゼン」を徹底追究されている、まさに「プレゼンのプロ」です。
向山高校での「プレゼンレッスン」は今年で9年めです。
リース先生のレッスンでは、プレゼン全体の構成を「ハンバーガー」にたとえたり、具体的な構成を「最初の紹介は〇〇%」と数値で示したり、と明確にプレゼンの基礎を学ぶことができます。
そして、実際にグループやペアでのプレゼンワークを通して、「コツをつかんで、上手くなった!」を実感できるのも魅力です!
★生徒の声より★
・今までは「プレゼン」というと与えられた時間内で長く話さないといけない大変なものだというイメージがありましたが、レッスンを経て「短い発表を繰り返す」「発表の構成を考える」ことで2回目の発表練習ではとても楽に、落ち着いてプレゼンができるようになりました。今後のプレゼンに活かせるようにしていきたいです。
・プレゼンテーションをするときは、全体をひとつとして見ていたけれど、今回のレッスンを通して「ミニ発表をたくさんする感じでプレゼンすればいい」と分かった。プレゼンの始まりはストーリーや質問から入り、中身は3つのテーマに分けて話し、最後に一番伝えたいことや中身のまとめ、これから(未来)について話すことを意識してこれからのプレゼンに臨みたい。
写真にあるように、「与えられた形をもとに、自分の発想を大切に絵を描くワーク」にも取り組みました。
同じ形から出来上がる様々なイラスト!
★生徒の声より★
・配付されたプリントの絵を完成させるときに、周囲の人と全然違う絵ができて、捉え方の違いにびっくりしました。発見がたくさんできて楽しかったです。プレゼンテーションでは聞く人の興味を引くことが大切だと思うので、最初に質問をしたり、インパクトのあることを行うと興味を持ってもらいやすいと思いました。これからは「これからプレゼンテーションを始めます」ではなく、質問から始めるなど工夫をしようと思います。また、プレゼンの内容にもよるけど、日本文化を伝えたいときは日本文化についてもっと調べておくと思ったより速く話し終わってしまったとき、具体例を出したり、他の話題を付け加えたりすることができると思いました。
・今まで結構プレゼンテーションが自分的にすごく苦手だったが、structureを聞いて、細かく分けて考えてみると、今までよりずっと楽にプレゼンテーションができたので、これからも意識してやっていきたいと思います。また、スライドは「色をシンプルにする」、「画像を用いる場合は大きく」など相手から見て見やすく伝わりやすいスライド作りに尽力したいと思います。「失敗」してもよいから楽しく、自分らしい発表をこれからやっていきたいです。
リース先生からのメッセージ「『成功』の反対は『失敗』ではない、『何もしないこと』である」
プレゼンの基本はもちろん、今後の高校生活に大切な姿勢を学ぶ機会となりました。
東北大学SCCインターンシップ
新企画「東北大学SCCインターンシップ」を始めました!
向山高校が大切にしている「体験的に学ぶこと」、「興味関心のあるテーマを深める機会を持つこと」を東北大学SCC主催の活動に参加することでさらに広げ、深めることを目指しています。
SCC(Student Community Collage)は、東北大学を拠点に誰もが学び合える場作りを目指す学生主体のコミュニティです。
向山高校の1年生~3年生の希望者が毎週月曜日の東北大学「学問論」の授業後に行われている課外イベント「学問論プラス」の講義に参加、そしてSCCの活動にも参加していく予定です!
「みんなのセミナーIN学問論プラス」第1回に参加したのは2年生、3年生合わせて21名。
みんなのセミナーは「誰でもセンセイ、誰でもセイト」をスローガンとした生涯学習イベント。自身の経験や好きなこと、夢中になって取り組んでいることなど、自由なテーマで誰でもセンセイとして授業ができ、セイトとして授業に参加できる取り組みです!
第1回は「おたくとみる心理学ミニ版」
講義担当の菊地舞衣センセイは、教育学研究科総合教育科学専攻臨床心理学コース博士前期課程2年生。
前半、ご自身のこと、東北大学教育学部について、心理学についてお話されました。
後半は、本題の「おたくとみる心理学」!
ご専門の心理学的観点から分析した「推し」の特性、発達障害について魅力的なスライドとともに講義されました。
「やらないといけないことではなく、本当に自分が好きなことで、心の底からやりたいことを探究していることは貴重なことだと思ったし、私自身先生の熱意を感じ、楽しい時間でした。もう1時間経ってしまったのかと驚きました。10分間程度に感じました。」(2年生 三上怜愛さん)
「心理学を学ぶとカウンセラーになるしかないかと思っていましたが、今回の授業を通してまた別の道が多く存在しているいうことを知り驚きました。」(2年生 吉田光輝さん)
「『ネガティブ発言は悪いのか?』ということに興味を持ちました。今日のセミナーを通して、『ネガティブ発言は自分を守るもの』ということを知り、悪いものではないと思いました。」(2年生 渡邉秀人さん)
※東北大SCCの皆さんにインタビューしていただいた感想の一部をご紹介しました。
講義終了後、センセイに直接質問しに行ったり、SCCの皆さんのインタビューに応じたり・・・しばらく教室に残って余韻を楽しんでいた向陵生たち。
菊地舞衣センセイを囲んで記念撮影しました。(写真左が東北大SCCの皆さん、右側4人が向陵生です)
東北大学SCCインターンシップは、これからも続きます!
雑誌『月刊高校教育』掲載のお知らせ【向陵Plearningブログ】
本校の向陵Plearning(プラーニング)での取組が『月刊高校教育』(学事出版,2025年3月号)に紹介されました。(学事出版の許可を得て、半ページ分のご紹介となります。)
「本を通じた学びを分かち合い社会とのつながりを育む」
1年次の「ビブリオバトル」「ブックトーク」、2年次の「グループブックトーク」が出発点となり、互いの興味・関心を共有して尊重し合いながら学ぶ姿勢と資質を育んでいく良さが紹介されました。(インタビュー対応:早坂晴子主幹教諭)
新入生の「図書館オリエンテーション」が終わりました!
小杉景子学校司書による「図書館オリエンテーション」をクラス毎に「現代の国語」の時間に行いました。
「本を通じた学び」の第一歩です。
「現代の国語」の最初の単元「知らないものに出会う」の言語活動では「知的書評合戦・ビブリオバトル」に挑戦する予定です!
「向陵Plearning」と図書館と授業が繫がり、学びを進めていきます。