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2025年8月の記事一覧

放課後勉強会「問いの立て方講座」【生徒レポーター記事】

今回は、仙台向山高校 小松澤 飛雲さん(2年生)のレポートでお届けします!

記事は、小松澤さんが講座のセンセイにインタビューし、まとめてくれました。(今回は連携をしている東北大SCCの皆さんが使っている呼称『センセイ』を使わせてもらいました。)

小松澤さんは、東北大SCCインターンシップでもレポーターを務めています!

 

〜向陵Plearning 放課後勉強会「問いの立て方講座」〜

実施日 令和7年 7月10日

講師:中村 洸惺さん(2年生)、 渡邉 広一郎さん(2年生)

はじめに

 7月10日(金)放課後、多目的室で、2年向陵Plearning委員の中村洸惺さん、渡邉広一郎さんが、放課後勉強会を開催しました。テーマは「問いの立て方」。向陵Plearningの探究活動で大切な、「問い」について、非常に有意義な講義をしてくれましたので、その様子をご紹介します!

先生紹介

 今回のセンセイは2年生の中村洸惺さんと渡邉広一郎さん。お二人は、昨年度、宮城野高校で行われた、「探究道場」に参加し、「深い学び」についての理解を深めたそうです。そして、学んだことを様々な人に伝えたいと思い、向陵Plearning委員代表として、今回の講義を企画してくれました。その中で、現在2年生が行っているアカデミック・インターンシップ(本校通称:AI)にも通じ、1年生が行うビブリオバトルにも関連したテーマとして、「問い」の話をしてくれました。

 

問いってなに?

 講義が始まり、最初にセンセイたちは「問いってなに?」という問いを提示しました。一口に「問い」と言っても授業での問題・疑問・質問もあり、意味や用途は様々です。その中でセンセイたちは「単なる質問や問題ではなく自分の知りたいものに対する最短の近道であり最強のツール」であり「自分の思考や行動を導く大きな力」である、と表現しました。問いを考えること、問いに答えることが大切なのではなく、その問いを道具のように利用して、さらなる発展を目指すことこそが大事だとおっしゃっていました。


問いを立ててみよう 

 「問い」に関する考え方、意識を変化させたところで、実際に「問い」の立て方、そのスキルを学んでいきました。先生たちは【問いを立てるためのスキル】を3項目で紹介してくれました。具体的には

1.情報収集(準備をする段階)

2.言語化(情報の整理を行う)

3.視点操作(多角的視点を持つ)

の3つです。


1.情報収集

 この段階では、問いを立てるにあたり、必要な情報を集めていきます。目的の明確化、集めた情報の信頼性の確認+取捨選択をし、「問い」をより正確で具体的なものにしていきます。


2.言語化

 情報を集め、選択することができたら、次の段階です。情報を整理していきます。一度見た情報でも、共通点をまとめたり、言葉を言い換えたりすると、理解度が変化したり、深化したりするかもしれないと先生はおっしゃっていました。


3.視点操作

 見かけ上は整理された情報でも、そこには先入観や固定概念の影響を受けています。先生は「1つの視点では物事の解決は難しい。多様な視点で見てみることで、新たな考えや問いが生まれて来るかもしれない。」と説明してくれました。


探究道場とは?

 二人のセンセイは昨年、宮城野高校で開催された「探究道場」というものに参加しました。「探究道場」とは、中学生に探究の面白さを知ってもらうためのワークショップで、決定したテーマを実験や調査を通じて探究していきます。授業後半では、「授業中バレずに寝るには?」という「問い」で、ミニ探究道場を体験しました。多くの人から様々な意見が出てくるので、自分の考えにはなかった新たな視点からテーマを深く考えることができたと思います。


最後に

 授業のまとめとして、センセイたちは改めて「問い」への意識改革を語るとともに、問いを活かすには人の意見を取り入れることも大切だと教えてくれました。また、向山高校の主幹教諭の早坂晴子先生も常々「質問は最大の褒め言葉」とおっしゃっています。「質問=問い」を発することは、相手の話に興味を持ち、真剣に聞いている証拠です。お互いに問いを活用して、今後の探究活動をしていきましょう、と結び、今回の講義は終了となりました。

 

講義を終えて

 向陵生が2年間かけて行う、向陵プラーニングの中で、「問い」というのは切っても切れない要素です。私は「問い⇔答え」であると認識していたため、「問い」という存在が苦手でした。しかし講義を受けたことで、「問い」への見方が大きく変化しました。「問い」を「答えるだけのもの」ではなく「利用して自分を高めるもの」と意識が変わりました。今後は、問いをうまく活用して向陵Pや探究活動に取り組みたいとおもいます。

(レポーター 仙台向山高校2年 小松澤飛雲こまつざわたくも

 

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ここからは教員が書いています。小松澤さんは「東北大学SCCインターンシップ」で参加した東北大SCC主催「みんなのセミナー」でもレポーターを務めました!

★小松澤さんが担当した東北大SCCの記事(今回のセンセイ二人もインタビュー動画で登場!)

【二人の取組はまだまだ続く・・・】

夏休み明けの本日、2学年の総合的な探究の時間「向陵Plearning」で、中村さん・渡邉さんは普通科全員の前で「問いの立て方講座」を実践!

「グループブックトーク」「アカデミック・インターンシップ」というグループ探究活動を経た2年生たちが、考察をし、中間発表に向かおうとする今こそ「問い」の大切さを振り返り、考えて欲しい、二人の発するメッセージが体育館に響いていました!