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校長あいさつ~開校記念日によせて
開校記念日によせて
宮城県仙台向山高等学校 校長 遊佐 忠幸
2019.6.25
向陵生の皆さん,おはようございます。本日の6月25日は本校の開校記念日です。昭和50年4月8日に,自主自立の精神を尊重し生徒の正しい判断に任せるとの判断から,思い思いの服装で入場し整然と着席した新入生287人に対して開校式及び第1回入学式が挙行されました。開校後,2か月半を経て6月25日に開校記念式典が挙行されたので,この日を,仙台向山高等学校は開校記念日としています。令和元年の今年は本校が開校してから45年目を迎え,一つの節目となることから,私から開校当時の状況を皆さんに紹介します。内容の多くは10周年記念誌からの引用です。
本校は仙台市内の高校進学率の高まりと人口の急増に対応するため,国立電波高等専門学校の校舎を転用し仙台市内の県立高校普通科としては初の男女共学の学校として開校しました。校名については,各方面から案が出され,仙台向山のほか,仙台八木山,仙台西,仙台第四,仙台向陵などが候補に挙がっていましたが,仙台向山高校に落ち着き,昭和49年・12月の県議会で正式に決定しました。初代校長は鎌本 武男先生です。鎌本校長先生がめざす理想は,高校は生徒一人ひとりが,青春の感動を胸一杯に溢れさすことが出来るような学校で,そのためには,上からの押し付けはできるだけなくし,生徒の自律に支えられた自由な学園にしたいと考え,服装の自由を決断したのです。校章は「向山」を図案化したものであり,現代風に斬新で全体がすっきりしており,仙台向山高校の学校環境から浮かんでくる白と緑の色彩イメージが盛り込まれています。校訓の「自律・和敬」は,教育目標の「学力の向上」と「自分の言行に責任を持ち相互の敬愛,協力を惜しまない人間の育成」を意図して掲げられました。校歌の歌詞は初代校長の鎌本先生が作詞し,作曲は宮城フィルハーモニー管弦楽団常任指揮者であった片岡良和氏によるものです。校名と校章は開校前にすでに決まっていましたが,校訓と校歌は開校記念式典で披露されたとのことです。
開校から45年目を迎え,今年の3月1日に卒業式が挙行され200名の42回生が向陵の学び舎を巣立ち,本校の卒業生の数は,10,549名となりました。この間,多くの有為な人材を社会に輩出し,様々な実績を挙げている進学校として歩みを続けています。平成6年には理数科を設置し,平成10年には県から指定を受け「向陵プラン」を立ち上げ,理数教育やキャリア教育にも積極的に取り組んでいます。
「どんな学校を創るのか」これは,向山地区に高校を新設することが決まり,初代校長の鎌本先生が開設準備を命じられた時から,マスコミをはじめ,県関係者,教育界,特に一般の保護者の方々から幾度となく受けた質問であり,このことからも新設の仙台向山高校に対する周囲の関心と期待がいかに大きかったのかがうかがえるのです。 この向陵の地で学習や部活動に励んでいる43回生,44回生,45回生の皆さん,これからの仙台向山高校の伝統を築くためには皆さん一人ひとりの努力が必要です。そして「どんな学校を創るのか」この答えを出すのは,向陵生と教職員なのです。今年度「夢をかなえる学校」として新たな一歩を踏み出しました。皆さんが夢をかなえ,それが積み重なることで新たな学校の姿が見えて来ます。本校の先生方は向陵生の取り組みをしっかりとサポートしますので,「夢をかなえる」皆さんの頑張りに大いに期待しています。よろしくお願いします。
(令和元年6月25日 朝のSHR 放送での校長講話より)
※文中の画像は『十周年記念誌』から引用いたしました。